早稲田大学建築史研究室 月報

早稲田大学建築史研究室の活動報告ブログです。

3月報

いつの間にか梅花は散り、白木蓮の季節となってしまいました。行く1月逃げる2月…とは申しますが、学業に就職活動にと慌ただしく歩き回っていると、改めて時の過ぎることの早さに驚かされます。

 

 

ご無沙汰している間にB4の卒業設計提出もM2の修論発表も無事終わり、研究室は小康状態といった雰囲気です。今年の卒業設計はコロナ禍に影響されたテーマが多くなるものばかりと思い込んでいましたが、決してコロナ禍だけには絞られず、むしろ卒論のテーマをも反映するような意欲的な設計作品が多かったように感じます。小岩研究室メンバからは2チームが大隈発表の栄誉に浴しました。

 

そんな中、自宅で過ごす時間が長くなったこの冬、私は旅に出られない鬱憤を晴らそうと3Dプリンタを購入し操作練習に励んでいました。近年の3Dプリンタは安価なものでも精度の高い印刷ができ、驚くばかりです。寺院の木鼻をスキャンしたデータを印刷してみてもこの通り。この印刷物は、先日ご報告したWOI'21(早稲田オープンイノベーションフォーラム2021)にも参考造形物として出品させていただきました。

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卒業設計でも模型を作らずに3Dデータのレンダリングで模型写真に代えていた班がありました。今後は設計作品も全て3Dプリンタで出力して提出するような学生が出てくるのかもしれません。なかなか大きな模型、作業量が可視化されるような模型のインパクトが強い中、3Dプリンタでスマートに(?)出力された模型はどのような評価を受けることになるのでしょう。時代は明らかにそちらに傾注しているはずですが……この辺り、建築教育をテーマに卒論を書いていた友人に一言意見をもらいたいところです。

 

(M1 原田)