早稲田大学建築史研究室 月報

早稲田大学建築史研究室の活動報告ブログです。

4月報

 

桜の花も散り若葉が付き始めたこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

初めまして、今年度月報を担当しますM1の田中です。

当研究室の活動や、日々の様子をお伝えしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

 

さて、研究室は新たにB4生が加わり卒業論文のテーマ探しに勤しんでおります。筆者は、M1なので卒論指導の立場にあるのですが、先週初めて指導したところ自分の指導力のなさに驚きました。違う地域、違う時代の卒論テーマにどのようなアプローチをしていけばよいのか…難しいです。B4生の卒論執筆を通して私たち修士生も学ぶことが多くなりそうです。

 

研究会は今年度は3,4つ新たに作られる様子です。筆者も同じM1と新設するのですが、なかなか面白い研究になりそうで今年1年間が楽しみです。

来月には研究会の更新をします。楽しみにお待ちください。

 

文責 修士1年 田中茉優子

 

 

 

河津優司先生ご退任講演会

このたび、本学建築史研究室ご出身の河津優司先生が、武蔵野大学教授をご退任なさるため、長年にわたるご活動についてお話しいただける会を開催する運びとなりました。

当日は中川武先生との対談も予定しております。

コロナ禍のためオンライン(Zoom)での開催となりますが、OB・OGの皆様におかれましては、ふるってご参加いただければ幸いです。

 

■開催日時

2021年3月24日(水) 15:00 - 17:00

 

■会場

早稲田大学構内で開催されますが、密を避けるため、オンライン配信となります。

当日ご参加いただくためのURLは、OB・OGの皆様には既にメールでお送りいたしております。

参加用URLの送信や対面でのご参加を希望される場合は、建築史研究室までメールにてご連絡ください。

3月報

いつの間にか梅花は散り、白木蓮の季節となってしまいました。行く1月逃げる2月…とは申しますが、学業に就職活動にと慌ただしく歩き回っていると、改めて時の過ぎることの早さに驚かされます。

 

 

ご無沙汰している間にB4の卒業設計提出もM2の修論発表も無事終わり、研究室は小康状態といった雰囲気です。今年の卒業設計はコロナ禍に影響されたテーマが多くなるものばかりと思い込んでいましたが、決してコロナ禍だけには絞られず、むしろ卒論のテーマをも反映するような意欲的な設計作品が多かったように感じます。小岩研究室メンバからは2チームが大隈発表の栄誉に浴しました。

 

そんな中、自宅で過ごす時間が長くなったこの冬、私は旅に出られない鬱憤を晴らそうと3Dプリンタを購入し操作練習に励んでいました。近年の3Dプリンタは安価なものでも精度の高い印刷ができ、驚くばかりです。寺院の木鼻をスキャンしたデータを印刷してみてもこの通り。この印刷物は、先日ご報告したWOI'21(早稲田オープンイノベーションフォーラム2021)にも参考造形物として出品させていただきました。

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卒業設計でも模型を作らずに3Dデータのレンダリングで模型写真に代えていた班がありました。今後は設計作品も全て3Dプリンタで出力して提出するような学生が出てくるのかもしれません。なかなか大きな模型、作業量が可視化されるような模型のインパクトが強い中、3Dプリンタでスマートに(?)出力された模型はどのような評価を受けることになるのでしょう。時代は明らかにそちらに傾注しているはずですが……この辺り、建築教育をテーマに卒論を書いていた友人に一言意見をもらいたいところです。

 

(M1 原田)

WOI'21に3D研究会が参加します

来たる3月9日に開催されるWOI'21(早稲田イノベーションフォーラム)において、建築史研究室の3D研究会が「建築史研究室・デジタルアーカイブ研究会」として出展します。

文化財の保存・活用のためにデジタル技術を利用するケースが近年注目されています。これに関し当日は、3Dスキャン・フォトグラメトリの作成から活用まで、建築保存とデジタルアーカイブの繋がりを幅広く扱う予定となっています。

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本イベントは参加申し込みが必要ですので、出展の視聴をご希望される方は下記リンクよりご登録をお願いいたします。

https://client.eventhub.jp/ticket/C1RvaAsgt

2020年度ゼミ活動報告会のお知らせ

この度、建築史研究室では2020年度ゼミ活動報告会を開催する運びとなりました。

各ゼミが各々のテーマを掲げ、一年間取り組んできた活動のまとめ発表いたします。

 

報告会の詳細に関しまして、建築史研究室OBのみなさまにはメールでご案内を送らせていただいております。

またメールを受け取られていない方で参加をご希望される方は、お手数ですが早稲田大学建築師研究室( info[at sign]lah-waseda[dot]jp )までご連絡ください。

 

■開催日時

2019年2月13日(土) 15:00よりZOOM上で開催(4時間ほど予定)

途中参加、途中退席可、カメラ・マイクオン不要

参加用リンク等はメールでご案内させていただいております

 

本年は上記の通り、本年は対面でのゼミ活動報告会を取りやめ、オンラインでの開催とさせていただきいただきました。

この事態が収束し、また皆様に直接お目にかかることができる日を願っております。

当日は皆様にご参加いただけることを心待ちにしております。

1月報

みなさま、新年あけましておめでとうございます。

本年も建築史研究室をどうぞよろしくお願いいたします。

 

筆者は建築・都市とインフラ・メディアの関係を考える通称「広告研」に入っているため、正月の都市とインフラの関係についてつらつらと考えながら元日を過ごしました。

日本における正月の風物詩すなわち初詣というものも、近代の鉄道整備以降に広まったもののようです。都市圏の鉄道による集客戦略が、結果的に正月の都市のあり方を変えたと見ることができるでしょう。

そう考えていくと、今年の年始は電車の終夜運転も行われず、初詣も例年ほどには人が集まらず…と、ここにも疫病によって都市構造が改変されていく状態を見ることができるようです。

「コロナによって都市や建築はどう変わるか」というのは、いくつかの授業の小課題で繰り返し書かされたテーマでいささか食傷気味ではありますが、そのヒントは意外に身近なところに転がっているのかもしれません。

 

筆者はというと、卒業計画(卒業制作)に追われた1年前と比べ、今年の年始は自宅で比較的穏やかに過ごすことができました。初詣は地元の神社へ。静かなお正月です。

しかし筆者は現在修士1年生、2021年は就職活動に修論執筆にと、なにかと慌ただしい一年になるかと思います。温かく見守っていただければ幸いです。

鉄道と言えば、2021年に刊行予定の建築史研究室の学術雑誌「史標」に、ひとつ台湾における鉄道駅舎に関する文を寄稿しました。論文というよりはエッセイに近い内容ですが、ご笑覧くださいませ。この内容が修士論文につながれば良いのですが……。

11月報

建築史研究室では先日、卒業論文の最終発表会が開催されました。密集対策に配慮しつつ、広い教室で卒論生が一人ずつ発表を行います。今年度は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、例年以上に困難の伴う研究であったことと思われます。発表を終えた卒論生の安堵の表情に、指導側も穏やかな気持ちになりました。

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今年度の卒論生の研究テーマも、国内の建築・都市からロシアやイタリアに関するもの、果ては南極大陸の基地建築に関するものまで幅広く、多様な指向を持った学生の集う建築史研究室の良さを改めて実感しました。

論文を提出した卒論生は今後、早稲田大学建築学科を卒業する際のもう一つの必須提出物である「卒業計画」すなわち卒業設計作品に取り組んでいくことになります。卒論は1人ごとの執筆ですが、「卒計」は3人チームでの制作です。

昨年度は「卒計」の金賞・銀賞をそれぞれ建築史研究室メンバをチームが獲得するという嬉しい結果となりました。卒計は決して受賞だけを目的とするものではありませんが、体調に気をつけつつ、学部時代最後の設計作品として、自由な発想で納得いくものを作り上げて欲しいと思います。

と、上級生なりに偉そうなことを書きましたが、私たち修士1年生もそろそろ自分の修士論文のことを考えなければいけない時期です。残念ながら、修士課程卒業までに海外へ建築調査に出掛けることは難しそうな昨今の情勢。卒論では台湾をテーマにしていた筆者、修士論文テーマにはとりわけ悩まされています。

(文責:M1原田)