みなさま、新年あけましておめでとうございます。
本年も建築史研究室をどうぞよろしくお願いいたします。
筆者は建築・都市とインフラ・メディアの関係を考える通称「広告研」に入っているため、正月の都市とインフラの関係についてつらつらと考えながら元日を過ごしました。
日本における正月の風物詩すなわち初詣というものも、近代の鉄道整備以降に広まったもののようです。都市圏の鉄道による集客戦略が、結果的に正月の都市のあり方を変えたと見ることができるでしょう。
そう考えていくと、今年の年始は電車の終夜運転も行われず、初詣も例年ほどには人が集まらず…と、ここにも疫病によって都市構造が改変されていく状態を見ることができるようです。
「コロナによって都市や建築はどう変わるか」というのは、いくつかの授業の小課題で繰り返し書かされたテーマでいささか食傷気味ではありますが、そのヒントは意外に身近なところに転がっているのかもしれません。
筆者はというと、卒業計画(卒業制作)に追われた1年前と比べ、今年の年始は自宅で比較的穏やかに過ごすことができました。初詣は地元の神社へ。静かなお正月です。
しかし筆者は現在修士1年生、2021年は就職活動に修論執筆にと、なにかと慌ただしい一年になるかと思います。温かく見守っていただければ幸いです。
鉄道と言えば、2021年に刊行予定の建築史研究室の学術雑誌「史標」に、ひとつ台湾における鉄道駅舎に関する文を寄稿しました。論文というよりはエッセイに近い内容ですが、ご笑覧くださいませ。この内容が修士論文につながれば良いのですが……。