早稲田大学建築史研究室 月報

早稲田大学建築史研究室の活動報告ブログです。

5・6月報

ご無沙汰しております。

早いもので、2020年も既に半分が終わろうとしております。

正月の漫ろ心は何処へやら、思いもよらぬ自粛生活も最早日常と化しつつあります。

 

大学研究室に登校する人数を減らすため、引き続き我々はオンラインでゼミを開催しております。これからおそらく初めての論文を書く卒論生には特に苦労を強いることになり、先輩としては不甲斐ない思いも感じます。

 

後輩といえばもう一点。

私は学部生の製図の授業のTA(授業アシスタント)を務めております。

製図の授業もまたオンライン開催となり、彼らの図面を直接指導できないのはまた心苦しい限りです。しかし彼ら後輩のなかには、先輩の指導を仰ごうと、SNSなどを通して修士生などに直接連絡を取る頼もしい姿勢も見られます。

何事もこれまでと同じようには行かない状況ですが、彼らの柔軟な姿勢にはこちらが励まされるような感覚すらあります。

 

逆境にもめげずに論文や製図に取り組む後輩たちの姿にただ感心するだけでなく、私もまた、今できる研究や学びを深めていきたいところです。

4月報

 早いもので、2020年もその三分の一の日数が過ぎようとしております。我が家の庭に目をやると、小町藤が咲いたかと思えば、紫木蓮も花水木も咲き、いつのまにかツツジも今を盛りと見えます。

 本来ならば、今日は待ちに待ったゴールデン・ウイーク初日となる筈の日でした。確かに連休初日であることに変わりはないのですが、かように毎日自宅に籠っている日々では実感が湧きません。

 

 われわれ建築史研究室は新たなメンバーを迎え、手探りの状態ではありますが研究活動を続けております。ゼミや会議、飲み会も全てオンライン上での開催です。

 建築史を学ぶものとして、今まさに歴史上の大きな転換点を通り過ぎているのではないか。そう感じることも時折あります。研究はオンラインでも進められますが、気まぐれや思いつきで研究室に立ち寄った友人との雑談の機会は大きく減ってしまいました。遅まきながら、学部生の頃の設計課題で深く意識せずに使っていた「出会い」や「偶発性」という言葉について、改めて考えさせられています。

 

 ピンチはチャンス、というのは使い古された表現ではありますが、愚痴だけを零すのではなく、これを機会に改善できるところは徹底的に良くしていかねばと思います。

 大学の授業は、前期は全てオンラインで開講することになりました。これに際して歴史研究室のサイトを大幅更新いたしました。「東求堂」「ピラネージ」「林芙美子邸」といった課題に関する資料も、新サイトからご覧いただけます。学部2年の皆様はぜひご活用ください。

www.lah-waseda.jp

 

 ご挨拶が遅れましたが、今月より月報執筆は修士1年の原田が担当しております。拙文お恥ずかしい限りですが、今後ともにご愛読いただけますと嬉しく思います。

 

文責:修士1年 原田

3月報

未曾有の事態を迎えておりますが、みなさま体調はお変わりないでしょうか。

感染拡大防止に伴い、2月末に行われました大隈講堂での卒業設計・修士設計・修士論文の優秀作品講評は無観客での開催、当日の発表は本学のFacebookにてライブ配信が行われました。

 

発表をされたみなさま、例年と異なる環境で準備や発表当日も慌ただしい中、お疲れ様でした。
また早苗章を受賞されたみなさま、誠におめでとうございます。 

 

閑話休題、最近の研究室の様子。
新年度に向けて研究室では日夜、入れ替え作業が行われています。
大型スクリーンが設置されました。

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大隈講評に向けて発表練習をする先輩。

 


今年度最後の月報更新、本来ならば1週間後に迫る卒業式を主題に認めたいところでした、、、、、が、、、、、式は中止となってしまいました。

 

これまで研究室を支えてくださった先輩方、今迄本当にありがとうございました、と共にぜひまたいつでも研究室にいらしてください。
御指導、御鞭撻、御酒、待ってます、今後とも、よろしくお願いいたします。

 

 

当ブログの執筆を私が担当することも、今月の月報にて最後となります。
拙い文章ながら、時に感想やご協力などをいただき、1年間楽しく書き続けていくことができました。ひとえにご高覧いただいたみなさま方のおかげです。ありがとうございました。

 

以前として今後の状況が読めない日々が続きますが、みなさまどうかご自愛ください。

 

 文責:修士1年 早川

 

 

 

 

 

2月報

大寒の頃とは言いますが、暖冬からか寒さよりも春の訪れが感じられます。

2月の月報を更新致します。

 

4日に修士論文の最終発表会が行われました。

修士2年生全員が無事それぞれ特色ある論文を発表致しました。

今年も優れた論文が多く、建築史研究室にまた新たな研究が蓄積されることを嬉しく思います。

 

その後は各研究会が今年1年間取り組んできた合同研究会の最終発表に向けて、活動や成果のとりまとめを行いました。

写真はその8日に行われた2019年度 建築史研究室 ゼミ活動報告会・懇親会(通称ゼミ締め)の様子です。

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今年度は保存研究会・地域文化研究会・伝播研究会・翻訳研究会・社会体制研究会・アンコールゼミが発表を行い、無事に終了いたしました。

 

毎年この会にはOBOGや研究室関係者の方々がいらっしゃり貴重なご意見やご感想を頂いております。

今年度ご来場いただいた皆様、お忙しいところ本当にありがとうございました。

先輩方からの貴重なご指摘を生かし、来年度の研究に生かしていきたいと思います。

この研究会の発表をもちまして2019年度の活動は終了となります。研究室のみなさま一年間おつかれさまでした^^

 

 

大学構内ではいま、来る大学入試に向けて準備が行われております。それが終わった後、29日には本学の今年度の卒業設計・修士論文修士設計の最優秀作品を決める大隈講堂講評会が行われます。卒業設計について今年は建築史研究室から3名が選ばれており、嬉しい限りです。

 

 

年が明けて1か月、新型ウイルスの発生と流行の不安に苛まれる日々が続いております。

みなさまどうかご自愛ください。

 

文責:修士1年 早川 

 

 

 

 

 

12・1月年越し報

みなさま

あけましておめでとうございます。

12月の月報を投稿するどころか、気づけば2020年を迎えておりました。

”年越し報”という形にはなってしまいますが先月分も含め執筆致します。

ご寛恕いただけますと幸いです。

 

12月。
卒業論文が終わりひと段落した学部4年生は、いよいよ卒業設計へ。
早稲田大学の卒業設計は他大と異なり、専攻する系(構造・生産・環境などの工学系と、計画・都市・歴史といった芸術系)の違う者同士3人組で1つの作品を作り上げるのが特徴です。
差し渡り問題になるのは3人が集まり、作業をする場所なのでしょう。我が研究室の前(共有サロン)には大小さまざまな机・椅子・日差し・さらにはホワイトボード。議論や作業には打って付けの環境が整っているからでしょうか、毎年この時期になると、あーでもないこーでもないと集まり作業をしている4年の姿が見られます(筆者もその1人でした)もはや風物詩。

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M1は研究会の牽引・授業・就職活動・修論の準備、そして21日に行われましたJSA25周年シンポジウム(詳細は建築史研究室のHPをご覧ください。)の事前準備とマルチタスクをあわあわあわあわ言いながら何とかこなしておりました。
その様子まさに師走。

 

M2は修論山場の時期。いままでの調査や分析を基にどのように展開し、繋げていくのか、楽しくも苦しい時期であったように思われます。そのような中でも研究会やシンポジウムの準備に嫌な顔一つせずご協力していただきました。感謝申し上げます。

 

博士の方々も含め、先輩の頼もしさを改めて感じました、、、、

 
クリスマス
研究室のグループラインにケーキを取り囲んで楽しそうな笑顔の写真が続々送られてきました。なんでしょうこのほっこり感。クリスマスとはいえ皆それぞれ研究に作業に忙しく登校している中、束の間をみんなで讃え慰め合い(?)過ごせるひと時というのはある種、大学院の研究室ならではかと思います。

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 筆者は調査で海外に渡航しておりました、無念

 

1月。

研究室の中ではM2(修士2年生)の姿が毎日見かけられます。というのも修士論文最終発表は2/4提出、差し当たり今は大詰めとなる時期です。思わず声をかけるのも憚られるほどの集中力を発揮しております。

他方、研究室の外では4年生が日夜、こちらも1/21提出の卒業設計に向けて取り組んでいる姿が見られます。日々完成していく模型、対照にやつれていく4年。
残り数日、終われば春だ、がんばれ、、、、、


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 シンポジウムにいただきましたお花はしばし鑑賞した後、ドライフラワーにさせていただきました。こういう時にも研究室前のホワイトボードは活躍します。。。

 
来月はいよいよ修士論文発表会・研究会報告会が執り行われます。
それが終わればいよいよ新4年生を迎え新年度の準備が始まっていくこととなります。

昨年はみなさまよりたくさんのご指導・お力添えをいただきありがとうございました。
本年も建築史研究室を宜しくお願い致します。

 

文責:修士1年 早川実尋

 

 

11月報

木々の葉が降り積もる季節となってまいりました。

日に日に寒さが厳しくなるこの頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

 

今月の上旬に卒業論文の最終発表・提出が執り行われました。

卒論生にとっては初めての研究・論文の成果をいざ発表とあり、緊張している様子が伺えましたが一生懸命に発表、質疑応答しておりました。

こうしてまた研究室に新たな研究が蓄積され、喜ばしい限りです。

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 画像は論文発表後の打ち上げ時の様子です。

 

 

 

今月半ば、研究室内に長年所蔵されております本棚の補強工事を行いました。

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本の入れ替え作業を行う 修士生↑↑(頑張りました)

 

小岩研究室は所蔵している書籍・史料が多いことで有名です。

(昨年の稲門建築誌においても「図書館」と称されていたような。。。)

 

出版物は昨今電子化の潮流、筆者も日常では某〇indle等を活用する機会が増えてまいりましたが、研究室にて多くの書籍や史料に携わっていくと、生身の本の良さや魅力というものを改めて感じられることが多くございます。

 

 

 

そろそろインフルエンザなど感染症が流行りはじめてくる頃です。

みなさまどうぞご自愛くださいませ。

 

文責:修士1年 早川実尋 

10月報

季節はすっかり秋、肌寒い季節となってまいりました。

みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

10月、後期が始まりました。
卒業論文の提出が近い故に毎日研究室には4年生の姿が。

鋭意執筆中でございます。

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卒論生応援なのか、食欲の秋なのか、はたまたハロウィンの影響なのか研究室に置かれるお菓子は日々増えております(ありがたい)

 

修士生以上も学会発表を終え、各々の研究や合同のゼミ(木割の研究)に勤しんでおります。まさに学問の秋でございます。

 

 

 

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写真は先日の即位礼正殿の儀を研究室にて鑑賞している様子です。

平安時代に通じている同輩や先輩方から実況解説をいただきました。歴史研究室ならではの光景(?)。。。


さて、先日の台風では多くの地域が被害に
文化財に関しましても国宝である富岡製糸場はじめ220件あまりが被害にあったとのこと。一日でも早い復興が進みますことをお祈りいたします。また文化財の保存のあり方についても改めて考えさせられ、研究室内では議論がはずみます。


来月はいよいよ卒業論文の提出、また修士論文の中間発表がございます。新たなる研究が蓄積されること、今から楽しみです。

みなさま風邪などひかぬよう、お気を付けてお過ごしくださいませ。

 

 

文責:修士1年 早川