早稲田大学建築史研究室 月報

早稲田大学建築史研究室の活動報告ブログです。

12・1月年越し報

みなさま

あけましておめでとうございます。

12月の月報を投稿するどころか、気づけば2020年を迎えておりました。

”年越し報”という形にはなってしまいますが先月分も含め執筆致します。

ご寛恕いただけますと幸いです。

 

12月。
卒業論文が終わりひと段落した学部4年生は、いよいよ卒業設計へ。
早稲田大学の卒業設計は他大と異なり、専攻する系(構造・生産・環境などの工学系と、計画・都市・歴史といった芸術系)の違う者同士3人組で1つの作品を作り上げるのが特徴です。
差し渡り問題になるのは3人が集まり、作業をする場所なのでしょう。我が研究室の前(共有サロン)には大小さまざまな机・椅子・日差し・さらにはホワイトボード。議論や作業には打って付けの環境が整っているからでしょうか、毎年この時期になると、あーでもないこーでもないと集まり作業をしている4年の姿が見られます(筆者もその1人でした)もはや風物詩。

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M1は研究会の牽引・授業・就職活動・修論の準備、そして21日に行われましたJSA25周年シンポジウム(詳細は建築史研究室のHPをご覧ください。)の事前準備とマルチタスクをあわあわあわあわ言いながら何とかこなしておりました。
その様子まさに師走。

 

M2は修論山場の時期。いままでの調査や分析を基にどのように展開し、繋げていくのか、楽しくも苦しい時期であったように思われます。そのような中でも研究会やシンポジウムの準備に嫌な顔一つせずご協力していただきました。感謝申し上げます。

 

博士の方々も含め、先輩の頼もしさを改めて感じました、、、、

 
クリスマス
研究室のグループラインにケーキを取り囲んで楽しそうな笑顔の写真が続々送られてきました。なんでしょうこのほっこり感。クリスマスとはいえ皆それぞれ研究に作業に忙しく登校している中、束の間をみんなで讃え慰め合い(?)過ごせるひと時というのはある種、大学院の研究室ならではかと思います。

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 筆者は調査で海外に渡航しておりました、無念

 

1月。

研究室の中ではM2(修士2年生)の姿が毎日見かけられます。というのも修士論文最終発表は2/4提出、差し当たり今は大詰めとなる時期です。思わず声をかけるのも憚られるほどの集中力を発揮しております。

他方、研究室の外では4年生が日夜、こちらも1/21提出の卒業設計に向けて取り組んでいる姿が見られます。日々完成していく模型、対照にやつれていく4年。
残り数日、終われば春だ、がんばれ、、、、、


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 シンポジウムにいただきましたお花はしばし鑑賞した後、ドライフラワーにさせていただきました。こういう時にも研究室前のホワイトボードは活躍します。。。

 
来月はいよいよ修士論文発表会・研究会報告会が執り行われます。
それが終わればいよいよ新4年生を迎え新年度の準備が始まっていくこととなります。

昨年はみなさまよりたくさんのご指導・お力添えをいただきありがとうございました。
本年も建築史研究室を宜しくお願い致します。

 

文責:修士1年 早川実尋

 

 

11月報

木々の葉が降り積もる季節となってまいりました。

日に日に寒さが厳しくなるこの頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

 

今月の上旬に卒業論文の最終発表・提出が執り行われました。

卒論生にとっては初めての研究・論文の成果をいざ発表とあり、緊張している様子が伺えましたが一生懸命に発表、質疑応答しておりました。

こうしてまた研究室に新たな研究が蓄積され、喜ばしい限りです。

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 画像は論文発表後の打ち上げ時の様子です。

 

 

 

今月半ば、研究室内に長年所蔵されております本棚の補強工事を行いました。

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本の入れ替え作業を行う 修士生↑↑(頑張りました)

 

小岩研究室は所蔵している書籍・史料が多いことで有名です。

(昨年の稲門建築誌においても「図書館」と称されていたような。。。)

 

出版物は昨今電子化の潮流、筆者も日常では某〇indle等を活用する機会が増えてまいりましたが、研究室にて多くの書籍や史料に携わっていくと、生身の本の良さや魅力というものを改めて感じられることが多くございます。

 

 

 

そろそろインフルエンザなど感染症が流行りはじめてくる頃です。

みなさまどうぞご自愛くださいませ。

 

文責:修士1年 早川実尋 

10月報

季節はすっかり秋、肌寒い季節となってまいりました。

みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

10月、後期が始まりました。
卒業論文の提出が近い故に毎日研究室には4年生の姿が。

鋭意執筆中でございます。

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卒論生応援なのか、食欲の秋なのか、はたまたハロウィンの影響なのか研究室に置かれるお菓子は日々増えております(ありがたい)

 

修士生以上も学会発表を終え、各々の研究や合同のゼミ(木割の研究)に勤しんでおります。まさに学問の秋でございます。

 

 

 

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写真は先日の即位礼正殿の儀を研究室にて鑑賞している様子です。

平安時代に通じている同輩や先輩方から実況解説をいただきました。歴史研究室ならではの光景(?)。。。


さて、先日の台風では多くの地域が被害に
文化財に関しましても国宝である富岡製糸場はじめ220件あまりが被害にあったとのこと。一日でも早い復興が進みますことをお祈りいたします。また文化財の保存のあり方についても改めて考えさせられ、研究室内では議論がはずみます。


来月はいよいよ卒業論文の提出、また修士論文の中間発表がございます。新たなる研究が蓄積されること、今から楽しみです。

みなさま風邪などひかぬよう、お気を付けてお過ごしくださいませ。

 

 

文責:修士1年 早川

 

 

7月報

箪笥の中が半袖を占めるようになって参りました。

暦の上では7月といえど、まだまだ完全な梅雨明けとは感じられないような蒸し暑い日々が続いております。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

先月の末、研究室旅行で長野を訪れましたので当時の様子を認めようと思います。

  

6/29(土)

初日は松本城と先日国宝に指定されました旧開智学校を見学致しました。

 

松本城では急勾配な階段に苦しむ者、展示品のくずし字を解読しようとする者、肘木の組み方に注目する者、、、と見学の仕方に個性が溢れる我が研究室。

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続いて訪れました旧開智学校は、今年の5月17日に近代学校の建築で初めて国宝に指定された話題の建築です。

擬洋風の建築については大学の学部時代の建築史の授業においても聞いていた内容であったため、今回実際に赴き触れることで学びを深めることがかないました。

 

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見学が終わった後は早稲田大学軽井沢セミナーハウスに戻り、大雨降りしきる中BBQを決行致しました。

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先生のご指導のもと、雨ニモ負ケズ、虫ニモ負ケズ火を起こし肉を焼く屈強な男達。

お陰様でおいしく楽しく歓談することができました^^

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 6/30(日)

2日目は、軽井沢高原教会、石の教会、聖パウロカトリック教会、タリアセン、千住博美術館、旧中込学校の順で見学に参りました。

 

軽井沢高原教会と石の教会では結婚式が行われており、内部の見学は叶いませんでしたが雨の滴る中の教会もまた一興、外観と式の様子をじっくりと堪能することができました。

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 聖パウロカトリック教会は、旧帝国ホテルを設計したA.レーモンドが設計した作品です。レーモンドは洋小屋組が秀逸な建築家として知られています。本建築に扱われていたシザーズトラスも素晴らしく、みな思い思いの席に座り鑑賞を楽しんでいました

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タリアセンの中にありますペイネ美術館もまた、A.レーモンドによる作品(通称「軽井沢・夏の家」)であります。レーモンド好きの多い我が研究室ではペイネ美術館を見つけるなり、我先にと写真を撮る群れが、、、

 

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西沢立衛設計の千住博美術館においては、”自由な彷徨い” ”居心地の良さ”の設計意図に導かれ、中から出てこれない人が多数見られました。美術館横のベーカリー浅野屋においても中々出て来ない人がいたようですが、、、

 

 

最後に訪れました旧中込学校では、正面の虹色のステンドグラスが美しいのは勿論ですが、内部の展示内容が豊富でした。ピアノを奏でる者、助手に教鞭を執る者、橋の施工図を凝視する者、、、とそれぞれ思い思いに楽しむ様子が見受けられました。

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2019年度に入り早3ヶ月がたちましたが、卒論生はもちろん修士生から先生方までこの研究室旅行を通しゼミや研究会の壁を超えて親睦を深められたのではないでしょうか。

 

来月からは夏休みに入り 調査と各々の個人研究に励むことになります。

 

暑さも厳しくなってくるかとは思いますが、みなさまお身体にお気をつけてお過ごしくださいませ。

 

  

文責 修士1年 早川実尋

 

6月報

日傘、雨傘が手放せない季節となって参りました。

気候の変化が激しいこの頃ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

 

今月18日水曜日に、墨田区の旧小山家住宅にて調査練習を行いました。

 

これは卒論生が行う模擬調査であり、当研究室が毎年夏以降に行う建造物及び遺構の調査に向けて、測量や調査報告の書き方などを演習形式で学びます。

 

調査対象として使用させていただきました旧小山家住宅は、当研究室が調査や図面作成・保存方針の策定を行いまして現在も保存管理に関わり続けており、当研究室にとってはゆかりの深い住宅です。https://www.city.sumida.lg.jp/sisetu_info/siryou/tatibanataisyou/aramasi.html

 

 

 

以下、調査時の様子です。

 

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外観実測の様子(光学レーザー機器を用いて立面の測量を行っています)

 

 

 

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野帳作成の様子(大まかな形状を描き、そこに実測値を記録しています)

 

 当日は天候に恵まれ、円滑な実測を行うことができました。

 汗や虫さされには苦しめられましたが、卒論生はもちろん指導にあたった修士生以上の学生や先生方も含め、各々精力的に演習を進められていたように思います。

 

筆者も今年は指導の立場になり改めて気づかされる点が多々あり、調査時の留意点の確認も含め、実りの多い演習となりました。 

 

 

このように建築史研究室は、文献史料の調査だけではなく、実測調査も行っております。文化財や遺跡など歴史ある貴重な建物や遺構に足を運び、触れられることは建築史学ならではの醍醐味であると感じます。

 

 

 

今月末29 30日には研究室旅行で長野に参ります。

また研究室HP、及びこちらの来月の月報にてお伝え致しますので、ぜひご覧ください^^

 

 

 文責 修士1年 早川実尋

 

5月報

日差しの強さに夏の訪れを感じる日々でございます。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。
 
1ヶ月がたち、研究室のメンバーも新体制に慣れ研究活動が本格的に進行して参りました。
 卒論生、修士2年生も各々論文の方向性が決まり始めてきました。
 
(研究室HPにて2019年度のメンバー及びゼミのページ、また史標の最新号を更新致しましたので是非ご覧ください^^)
 
 
来月にはB4生のための調査実習と、研究室旅行が催されます。
研究室旅行の行き先は長野に決まり、着々と準備が進められております。
 
当ブログでもその時の様子等々掲載いたしますので、お楽しみにおまちください!
 
文責 修士1年早川実尋

4月報

来る明日、令和の時代が始まります。

皆様、大型連休はいかがお過ごしでしょうか。

 

連日、各地の観光地は賑わいを見せておりますが
大学や研究室にもちらほらと人影が、、、


初めまして、今年度月報の執筆を担当致します修士1年の早川です。
このブログを訪れてくださる皆様に、当研究室の活動等の情報は勿論、日々の風景などもお伝えしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

 


今年度も新たに卒業論文生(学部4年生)、科目等履修生、大学院生が建築史研究室のメンバーに加わりました。


卒論生は研究テーマの模索、修士生以上は論文の投稿や史料調査と各々研究に励み、研究室は活気に溢れる毎日でございます。


ゼミや共同研究会も新体制に入りました。
来月にはページを更新致しますので、どうぞお楽しみにお待ちください ^^

 

文責  修士1年 早川実尋

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研究室の様子